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「元祖¥石釜豆腐」 第29類

◆対象商標:
「元祖¥石釜豆腐」(図案化、振り仮名あり。詳細は公報参照。)
第29類「福岡県石釜地域産の凍り豆腐,福岡県石釜地域産の豆腐」
 
◆種別と審判番号:
拒絶査定不服の審決
不服2017-9396
        
◆審決日:
2018/01/23
 
◆関連条文:
商標法第3条第1項第3号
 
◆結論:
原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
 
◆理由:
本願商標は、黒色の横長の円形内に、上段には、「元祖」の漢字及び「元」と「祖」の間に「がんそ」の平仮名を、中段には、「○釜豆腐」(「○」は、特定の文字を直ちに認識できない文字。以下同じ。)の文字を、下段には、「いしがまとうふ」の平仮名を、それぞれ白抜きで表した構成からなる。

その構成中、「元祖」及び「がんそ」の文字は、食品等の商品を製造、販売する際には、広告や店舗において一般によく使用される語であることからすれば、この文字には自他商品の識別力がないといえる。
 
また、その構成中、「いしがまとうふ」の、「いしがま」は、その指定商品との関係においては、「福岡県石釜地域」を表す「石釜」を、また、「とうふ」の文字は、「豆腐」を、それぞれ平仮名表記したものと理解されるものであるから、この「いしがまとうふ」の文字は、「福岡県石釜地域産の豆腐」ほどの意味合いを理解させるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認めることはできない。


しかし、その構成中、中段の「○釜豆腐」の文字は、「○」の部分が、看者に、特定の文字を表すものとして、直ちに認識されるものとはいえず、何らかの文字を図案化したものとして理解されるというのが相当であり。

その上、この「○」の部分が、本願の指定商品の分野において、特定の意味合いや商品の品質等を認識させる文字として使用されている事実や、その書体が、指定商品の分野において広く用いられている書体として、取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。
 
そうすると、本願商標の構成中、「○釜豆腐」の文字部分は、別掲の構成態様においては、一種独特の態様からなる標章として、把握、認識され、商取引に資されるものとみるのが相当である。

よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
 
   
◆コメント
本審決では、「石釜豆腐」とも認識できなくもない中段の文字について、先頭の文字は、「特定の文字を直ちに認識できない文字」と認定した。
原査定では、「石釜豆腐」とあっさり認定していたのにもかかわらず、本審決ではそう認定しなかったのである。
この判断が、本審決の全てであったと言っても過言ではないだろう。
 
筆者としては、初見で迷うことなく「石釜豆腐」と認識できたのですが、読者の皆様はいかがだろうか。
 
 
審決公報はここをクリック。

 

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