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「チバニアン」 第16類「印刷物」

◆対象商標:

「チバニアン」

第16類「印刷物」等

第14類

第28類

 

◆種別と異議申立番号:

異議の決定

異議2017-900179 

 

◆異議決定日:

2017/11/01

 

◆関連条文:

商標法第4条第1項第7号

 

◆結論:

登録第5929242号商標の指定商品中、第16類「印刷物」についての商標登録を取り消す。

 

◆理由:

1 申立人の提出に係る証拠及びその理由によれば、以下の事実を認めることができる。

 

(1)申立人に属する国立大学等が、千葉県市原市の養老川沿いで確認された地層(千葉セクション)の研究に取り組んでいること、千葉セクションは、約77万年前に起きた地球の最後の地磁気逆転を示す地層であること、これを、「千葉時代」を意味する「チバニアン(Chibanian)」と定めたこと、そして、千葉セクションは、地質年代の境界を代表する地層として「国際標準模式層断面とポイント」(GSSP)の候補となっており、平成29年6月7日、国際地質科学連合に申請されたこと。

 

(2)「チバニアン」の名称は、「千葉時代」のラテン語訳であるが、共同研究チームの一員である国立極地研究所が複数の候補の中から選択した造語であること。

 

(3)「千葉セクション」が国際地質科学連合においてGSSPとして承認された場合には、「チバニアン」と命名され、地質時代の一時代を特定する学術用語となり得ること。

 

(4)上記(1)及び(3)の事実は、平成27年10月16日から本件商標の登録出願時までに、全国及び地方の新聞及び平成28年3月28日のNHKのニュースで報道され、また、ウェブサイトにおいても紹介され、ウェブサイト上の辞書においても時事用語として掲載されていること等からすれば、我が国において、「チバニアン」の文字は、「千葉セクション」の名称として、一定程度一般にも認識されていたこと。

 

(5)本件商標は、上記(4)の報道等の後である平成28年8月25日に、本件商標権者により登録出願されたものであること。

 

 

2 商標法第4条第1項第7号該当性について

「チバニアン」の名称の「千葉セクション」は、国立大学、国立の博物館・研究所等の公共機関による共同研究チームにより、GSSPの候補として国際機関に申請されるなど公益性が高いものであること、「千葉セクション」が、国際機関にGSSPとして承認された場合には、その名称である「チバニアン」の語は、地質時代の一時代を特定する学術用語となることが十分想定される。

 

そうすると、本件商標は、これを本件商標権者が第16類「印刷物」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、公的機関である共同研究チームに係る千葉セクション(GSSP)に関する書籍、論文等であるかのごとく、誤認するおそれがあり、ひいては、商取引の秩序を乱し得るおそれがあり、また、社会公共の利益を害することになるものであって、公の秩序を害するおそれがあるものというべきである。

 

したがって、本件商標は、その指定商品中の第16類「印刷物」について、商標法第4条第1項第7号に該当する。

 

 

◆コメント:

一時期話題になっていた「チバニアン」であるが、指定商品「印刷物」について異議決定がなされた。

第16類の他の指定商品「紙類,文房具類,書画」や他の指定商品役務については、商標法第4条第1項第7号の適用は難しいと筆者は考えるがいかがだろうか。

 

 

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