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「秋月」 第33類「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,リキュール,洋酒」

◆対象商標:
「秋月」
第33類「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,リキュール,洋酒」
 
◆種別と審判番号:
異議の決定
異議2017-900212 
 
◆審決日:
2017/10/05
 
◆関連条文:
商標法第3条第1項第3号
商標法第3条第1項第4号
商標法第4条第1項第16号
 
◆結論:
登録第5933989号商標の商標登録を維持する。
  
◆理由:
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本件商標「秋月」は、「あきづき」と読むときは、「福岡県朝倉市北部の地区名」を意味する語である。

 

同地は、福岡県のほぼ中央部に位置する朝倉市内にあり、鎌倉時代から江戸時代に栄えた城下町の景観が守られ、「筑前の小京都」などと称されることのある観光地の一つとして、「秋月」の地名があることは認められる。
 
他方、「しゅうげつ」と読むときは、「秋の夜の月」を意味する語である。
  
しかし、「秋月」の文字が、本願の指定商品との関係において、取引者、需要者により、その商品の産地、販売地を具体的に表したものとして認識されるとみるべき事情は見いだせない。
 
そうすると、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、商品の産地、販売地を表したものと認識することはなく、また、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきであり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び商標法第4条第1項第16号に該当しない。
 
(2)商標法第3条第1項第4号該当性について
「秋月」の文字は、上記のとおり、「福岡県朝倉市北部の地区名」又は「秋の夜の月」を意味する一般に慣れ親しまれた語であることからすれば、この文字が、通常、「氏」を表したものとして認識されることはないとみるのが相当である。
 
この点について、申立人は、「秋月」について、日本人の姓としてかなり多い姓である旨述べているが、そのことを裏付ける事実は何ら提出していない。
 
よって、「秋月」の文字からなる本件商標がありふれた氏を普通に用いられる方法で表してなるものと認識されることはなく、本件商標は、商標法第3条第1項第4号に該当しない。
 
   
◆コメント
筆者が苗字検索サイトで確認したところ、「秋月」の姓はさほど多くはなく、たしかにありふれた氏とは言えないであろう。
しかし、審査基準には「多数存在するもの」と記載されているが、実施はどの程度の数が多数なのか明確ではなく、ある程度の明確性が欲しいものである。

 


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